以前この連載で、優香らの癒し系アイドルが人気を得た背景には日本的世紀末の雰囲気があったと書いた。経済が停滞し、格差の広がりが感じられ始めるなかで将来への確かな希望も持てないまま働き続ける人びとにとって安らぎを与えてくれる存在、それが癒し系アイドルであった。

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 それと同じ時期に、「LOVEマシーン」はヒットした。「どんなに不景気だって 恋はインフレーション」と巧みに経済用語を絡め、「みんなも社長さんも」恋をしようとパワフルに呼びかけるこの曲の大ヒットは、癒し系アイドルの人気と表裏の関係にある。空元気であろうとなんであろうと、とにかく踊ろうじゃないかというわけである。それはいわば、敗者が敗者に向けて送るエールであった。

 そこでは、いきなりセンターに抜擢された後藤真希が発散するギャル的オーラも重要な役割を担っている。オーディションでは圧倒的勝者だったとしても、彼女の佇まいには世の中の多数派からは外れたところにいる不良の雰囲気があった。しかも、そのことを本人が気に病んでいる様子はない。そこに年齢や性別を超えた人間としての強さが感じられた。

 また後藤真希の登場は、この連載の初回で取り上げたように広末涼子が「清純派」から「ギャル」へと人知れず転じた時期と重なる。時代は「ゴマキ」的なものを求めていたのである。

 これは仮定の話になるが、もし『スター誕生!』に当時の後藤真希がいきなり登場したら、合格できたかどうかは怪しいだろう。プロデューサー個人が決めるオーディションスタイルが、再び敗者になりそうだったモー娘。をもういちど浮上させたのである。

※画像はモーニング娘。のシングル『LOVEマシーン』より

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