川島海荷主演『私の優しくない先輩』を松江哲明監督が語る!の画像
※画像は『私の優しくない先輩』【通常版】 [DVD]より

ドキュメンタリー映画監督 松江哲明
アイドル映画評「アイドル映画って何だ?」vol.4

 ドキュメンタリー映画監督の松江哲明氏が、アイドル映画を評論し……、というか、アイドル映画ってそもそもどういった作品のことを指すのか? という再定義を目指す連載。第4回は、アニメ界の異端児、ヤマカンこと山本寛氏の実写作品『私の優しくない先輩』です。

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『私の優しくない先輩』

あらすじ(「キネマ旬報社」データベースより)

『携帯彼氏』の川島海荷とお笑いコンビ・はんにゃの金田哲共演による青春ラブコメディ。16歳の女子高生・西表耶麻子は、同じ高校に通う南先輩に思いを寄せていた。そんな中、天敵である不破先輩に、南先輩宛てのラブレターを読まれてしまい……。

監督/山本寛
原作/日日日
脚本/大野敏茂
出演者/川島海荷、金田哲、入江甚儀、他

 予期せぬ作品と出会えた時「映画って本当にいいものですね」という言葉を実感するのだが、『私の優しくない先輩』はまさにそんな一本だ。

 現在発売されているDVDこそ作品のイメージに合ったにものになっているが、公開時のチラシや予告編はコメディ色が強調されていて期待値は小さかった。だが、はんにゃの金田哲が演じる暑苦しい先輩が川島海荷におせっかいをする物語……と思わせておきながら、本作が描いているのはゼロ年代そのものだったのだ。

 難病を抱えているにも関わらず、どこか冷めている少女は中二病そのもので、そんな彼女の限られた人生を一日でも無駄にしないよう明るく振る舞う少年が説くのはセカイ系そのものだ。

 アニメやマンガが得意としてきた“物語る力”を役者の身体を使い、嘘のない芝居で成立させるために、山本寛監督は滝のような雨を降らせ、長回しで感情をぶつけさせ、敬愛する夏まゆみの振り付けによるミュージカルを用意した。アニメーション監督だからこそ、実写でしか出来ない演出と向き合った成果は大成功で、15歳の川島海荷が、この瞬間にしか発せないであろう輝きをフィルムに刻むことに成功している。

 特筆すべきはエンドロールの『MajiでKoiする5秒前』。死を迎えた少女が目蓋を閉じたであろうことが想像されるフェードアウトが明けると、登場人物全員が広末涼子のデビュー曲で踊り始めるのだ。それもワンカットで。劇中で亡くなったはずの川島海荷が全力で動く姿に涙腺は刺激され、両親役の高田延彦と小川菜摘が一生懸命に振り付けに追いつこうとする姿で崩壊。このエンドロールが感動的なのは、役者が演じ、カメラがその現実を記録するという実写のシンプルな力が存分に発揮されているからに他ならない。そして手法がテーマと見事合致していることにも。

「ほんとうっていうのは、お前が感じること全てだ!」。スタッフ、キャストはそれを伝えるために全力で挑み、奇跡を掴んだ。

※画像は『私の優しくない先輩』【通常版】 [DVD]より

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