そのドラマティックな展開を重厚なサウンドで見せつけた。続いてリリカルな『初恋の通り道』、里咲りさ作詞作曲の『オレンジ』としっとりとしたナンバーが続く。印象的なのが一色萌のボーカルの成長で、もはやキスエクのライブの土台を担う存在。他がどれだけアイドル的な色に寄っても、彼女の情熱的な声があればプログレッシブアイドル足り得る強さがある。

【写真】「まじめにアイドル、まじめにプログレ」の集大成!xoxo(Kiss&Hug) EXTREME 2nd ワンマンライブ「〜UNION〜」【写真14枚】

 成長でいえば音域も広がり安定感が増した小嶋りん、この日全曲出演の研修生・浅水るりも負けていない。そのスペーシーな愛くるしさを降り注ぐ小嶋とミステリアスな美少女・浅水の存在感は、キスエクの世界観をビジュアル的により広げるのに一役買っている。そしてキスエクのリーダーであり、9月の卒業が決まっている楠芽瑠が見せつける「ザ・アイドル」であることを崩さないステージ。転調に変拍子とハイレベルなバンドサウンドの波を、軽やかにサーフするようにキスエクは歌い踊る。

 続いてフルートが印象的な新曲『Salty Sky』、そしてAlsciaukat演奏によるアネクトデンのカヴァー『Nucleus』、いまや人気絶好調のフィロソフィーのダンスのメイン作家・宮野弦士による『Time and tide wait for no man』と続き、キスエクの代表曲『鬱。』へ。ここまで抑え込んできた思いを爆発させるようにファンのMIXやコールがステージに降り注ぐ。

「詩人が生と死を繰り返すように、アイドルもまた生と死を繰り返す--」そんなナレーションからはじまるアルバム最終曲、姫乃たま作詞の『アイドルの冥界下り』で物語の幕は降ろされた。あらためて歌詞を読み世界観を堪能したいところだが、新旧の曲を織り交ぜつつ構成した楽曲だけでもプログレッシブアイドルの集大成を感じさせた。

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