花咲なつみだけが残ってソロ曲『約束』を歌い、スケール感あるバラード『アフターグロウ』、絶唱という言葉が似合うパフォーマンスの『僕らの青』とドラマティックな楽曲が続く。
三原海のポエトリーリーディング『はやく夜が明けて、おはよう、が言いたい。』でさらに深い海に潜るような空気に沈め、『blue moon.』、『砂糖の夜に』、そして『ナイトウォーク』とtipToe.が描く夜の世界の楽曲を紡いでいく。
背後の窓に月が浮かんだりと演出も凝っていて、「コンセプトワンマン」を行い序盤の明るいアイドルポップとは違った内省的な光景の曲を表現することで、メンバーもより進化していった時期を思い出させた。昼と夜をしっかりとした意図を持って描き、それにメンバーが応えたのがtipToe.の真っ直ぐさだ。
この日が最後という思いもあり、ファンの空気もいつもとは違って『ナイトウォーク』の後、観客の拍手する手すら動かない空気に。その雰囲気にMCするメンバーも驚きを隠せない。しかしライブも終盤、盛り上がる空気に変えるべく「ナンバーワンになりたいかー! アメリカに行きたいかー!」と日野が焚きつけて始まったのは、アッパーな夏曲『夏祭りの待ち合わせ』で、会場が声を合わせてコールを送る。
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