
現代のアイドル楽曲における卒業ソングは「歌」を軸にしたものが多い。そのような中で、かつて乃木坂46で異彩を放っていた伊藤万理華の卒業ソングの核心は「PV」にこそあった。ファンへの感謝の気持ちをストレートに綴った歌詞と“個人PVの女王”と言われていたからこそ作り出せた映像の世界観。伊藤万理華を『デート前日の気持ち』から見続けてきた2人はアイドルとしての終わりをどのように送り出そうと考え、作品が制作されていったのか。3回にわたってそのすべてに迫った。
――万理華さんのパフォーマンスはどう捉えていますか?
真希『デート前日の気持ち』で初めて会った時、その表現力に驚かされました。撮影まで本当に時間がなかったのですが、セリフも歌も踊りもほとんど覚えてきてくれて。実際、撮影が始まってみると、理想のイメージを瞬時に判断して応えることができる。すごく芯があって力のある子だなと思いました。
15歳という若さで、希望があってキラキラしている瞳が眩しすぎました(笑)。ミュージカルのアイデアを出した時、「演技はやりたいけど、歌うのは…」と渋っていましたが、その自信のなさもまたいい味になってましたよね。すべてを万理華の色に染めてくれて……ある意味才能です。
――そのパフォーマンスは『はじまりか、』の時にどう成長していましたか?
真希 歌が上手になりましたよね。『デート前日の気持ち』の後も歌わせまくっていたんですけど(笑)、乃木坂46での経験もあってうまくなったんだと思います。とくに横浜アリーナのライブ(14年2月22日)で、『まりっか'17』を大観衆の前で披露したことはいい機会だったと思います。
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