──だからこそ、テレビの歌番組が消えていったとも言えますね。
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太田 社会的に言うと、敗戦から復興しようというということで、60年代からの高度経済成長があり、その頃から歌謡曲がテレビと共に国民の娯楽になっていく訳です。そういった流れのなかで、中森さんがおっしゃったように『スター誕生!』が始まったり、南沙織がデビューした。
それまでは、歌手は歌が上手くなくちゃいけないというのがあった訳ですが、そうではなくて、成長していくプロセスを楽しんでいくアイドルというものがテレビから出てくる。それは同時にテレビというメディアにも合っていたと思うんです。それこそ、『スター誕生!』というオーディション番組で、予選から始まって、合格して、レッスンを積んでデビューしていく流れを見せるというのは、テレビとマッチしていた。
高度経済成長で日本が豊かになっていく、そのなかで、テレビが娯楽の中心として、だんだん力が大きくなっていく。それで、そこに歌謡曲があり、さらにそこにアイドルというものがあったんですね。ところが、昭和が終わって、バブルが弾けて、それまでのシステムが機能不全となりかかったことで、従来の形でのアイドルが消えていくことになったということだと思います。
中森 アイドルというのはメディアを通して大衆に存在を知られ、好きになってもらうものですが、そのメディアの圧倒的な存在がテレビだったし、テレビの時代が長かったということでしょうね。実際、『NHK紅白歌合戦』は、昭和の時代にはとてつもない視聴率を稼いでいた訳です。
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