中森 SMAPが菅野美穂とか中谷美紀井上晴美なんかと、毎週、西武園ゆうえんちでゲームをやっていたというのは凄いことですよね。そのことの意味に当時は誰も気づいていなかった。

太田 確かに、あの番組は平成初期という時代を象徴していましたね。

中森 本の中に書いてありましたが、桜っ子クラブのメンバーというのは、その後、いろんなことで成功した人が多いじゃないですか。歌は売れなかったけど、女優なり、タレントなりで開花していく。あの辺はホントに過渡期ですよね。

太田 そうですね。桜っ子クラブも歌手活動をやっていましたが、あの頃はまだ、歌で売り出していくというやり方しか、スタッフの頭にはなかったんだと思うんですよ。SMAPだって、光GENJIに続けと歌手デビューしましたが、先ほど中森さんが指摘されたような状況でコケちゃった。『桜っ子クラブ』は、そんなSMAPと女性アイドルと出会った稀有な番組だといえますね。


*1 『スターライトエクスプレス』

 イギリスで生まれた、おもちゃの電車を擬人化したミュージカルで、出演者はローラースケートを履く。最初の日本公演は87年で、フジサンケイグループの各メディアで大プロモーションがなされた。当時、ジャニーズ事務所所属の川崎麻世が「新幹線ハシモト」役で日本人として唯一出演。

*2 夢工場

 正式名称は、「コミュニケーションカーニバル 夢工場'87」。1987年の夏に、東京・晴海の東京国際見本市会場と大阪・南港の大阪国際見本市会場で行われたフジサンケイグループ主催の博覧会的イベント。このイベントのプロモーションのため、当時、フジサンケイグループのコンテンツには、「夢」「工場」といったワードがつくものが目立った。また、関連した7人組アイドルグループ「アイドル夢工場」も結成される。なお、このグループは、シングル1枚を出しただけでイベント終了後に自然消滅している。

*3 『桜っ子クラブ』

 1991年4月から1994年9月まで、土曜日の15時から放送されていた1時間枠のバラエティ番組。前身番組『アイドル共和国』に続き、西武園ゆうえんちで収録が行われ、SMAPがレギュラー出演。TOKIOも出ていた。ただし、番組の主役は、タイトルロールである多人数女性アイドルグループ・桜っ子クラブさくら組だった。このグループは、ヒット曲は出せなかったが、井上晴美、加藤紀子、菅野美穂、中條かな子、中谷美紀、持田真樹など、のちに芸能界で活躍する人材を多く輩出している。

(取材・文=ミゾロギ・ダイスケ)

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