「安室奈美恵も椎名林檎も“アイドル”的な側面を持っていた」社会学者・太田省一×アイドル評論家・中森明夫対談 4/14の画像
※画像は椎名林檎『無罪モラトリアム』より

社会学者・太田省一×アイドル評論家・中森明夫対談 4/14

 今年、『平成アイドル水滸伝〜宮沢りえから欅坂46まで〜』(双葉社)を上辞した社会学者・著述家の太田省一氏が、「おたく」という言葉の生みの親であり、80年代よりアイドルを批評し続けてきたアイドル評論家・作家の中森明夫氏を迎え、平成のアイドルについて激論を展開。

 アイドル批評の分野で2大論客ともいえる両者が、この30年間のアイドルシーンをアカデミックに分析する。昭和からのアイドルマニア、アイドル史を詳しく理解したい平成アイドルファン、どちらも必読だ。

■あの歌姫がホリプロのアイドルになっていた可能性があった

中森 『平成アイドル水滸伝』を読んで面白かったのが、いわゆる“歌姫”とか“ディーバ”と呼ばれる人たちをアイドル的な文脈で捉えているところなんですよ。ここは新鮮な感じがしたんですけどね。

太田 そこはややチャレンジだったんですけどね。最初の話に戻るんですが、「ホームレス」ってキーワードがあって、やはり歌手というのがアイドルのメインの活動だとしたら、それが平成においては、“どういう形で再構築されたか?”という部分が気になったんですね。

 そこで、色々考えて出てきたのが、「98年組」とよく言われますが、宇多田ヒカル椎名林檎浜崎あゆみaiko、それからMISIAなんかの存在なんです。彼女たちが同じ年にド~ッと出て来た意味合いを、僕なりに考えてみると、それは平成という文脈を踏まえつつも、昭和の歌の世界、フィクションの世界を再興させようとしたのかな……という結論が出たんです。

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