だからこそ、卒業後もまた撮られることを職業として選んだ彼女の中には、何か覚悟のようなものを感じる。『乃木坂派』の集合体を飛び出して、ソロ写真集をバネに次の境地へと飛び立とうとしている『パスポート』の中の白石麻衣は、3年前の白石麻衣なのだけれど、卒業を発表しても、この写真集の売れ行きが伸びつづけているように、まだこの中にいる彼女が私たちにとっては現在進行形なのだ。

【人気記事】イエローキャブの新星・桃月あいり「芸能界に行きたいって気づいたのは高校生なんですけど、そういう気は小さい頃からあったかも」【独占告白5/9】【画像6枚】

 今、モデルとして活躍する白石麻衣がそこにいる。『パスポート』は、モデルとして活躍する白石麻衣のはじまりであることに間違いない。ということは、ひょっとすると、この写真集を作った時には、本人にはもう「卒業」の文字が見えていたのかもしれないが。

 ただ、ここで重要なのは「変わらない」だとか「似ている」ということは、表面的なことだけで成り立っているわけではないということだ。

 実はロラン・バルトが見つけた母の写真は、母の幼少期に偶然撮られた写真であった。しかし、その写真にこそ「私が毎日眺めてきた」母の顔であり、もっといえば「母の顔の雰囲気と同質のもの」だったと述べている。

 会ったことのない少女の頃の母に漂う「雰囲気」に「変わらなさ」が見出されたというこのエピソードは、写真がただ表面に指示したこと以上のものごとを私たちに伝える可能性を示唆している。

 『パスポート』に収録されたロングインタビューで、白石麻衣は人から言われて嬉しい言葉は「面白い」だと答えた。理由は「中身まで見てくれているんだ、って思えるので」。

 写真集というビジュアルに特化したメディアを通じて、中身を見て欲しいと訴えることは、少し考えれば矛盾した行為である。でも、きっと本人にとってはとても自然な発言だったにちがいない。白石麻衣は写真が伝えてくれるのは「雰囲気」であること、そして、期待されている「雰囲気」が変わらないことの方が重要なのだということに気がついているのかもしれない。

※新型コロナウイルス感染拡大予防のため、GWに予定されていた東京ドームでのライブが中止に。これにより白石麻衣の卒業は延期となっている。
 

【関連記事】

・乃木坂46白石麻衣は運勢的にも「美の化身」今後は女優として内面を磨く時期⁉【美女の運勢占います!】

・平成とは女性アイドルにとってどんな時代だったか⁉ 【全14回まとめ】社会学者・太田省一×アイドル評論家・中森明夫対談

・乃木坂46大園桃子の本誌未掲載カット4枚を大公開!【EX大衆5月号】

・西野七瀬、深川麻衣、橋本奈々未作品でも描かれる「あの屋上」の意味【乃木坂46「個人PVという実験場」第6回 3/5】

・乃木坂46松村沙友理「ひつまぶしの鰻だけ食べた」行動にバナナマン絶句!?