花井美里が音楽界の重鎮にプロデュースされた異質な楽曲の異質な売られ方の画像
※画像は花井美里『予感(DVD付)』より

連載企画『グラビアアイドル歌謡の世界』
第17回 花井美里『予感』(2005)

 イエローキャブ所属タレントに象徴される巨乳人材から、小倉優子若槻千夏のようなバラエティ対応人材へ。2000年代前半のグラビアアイドルのトレンドは大きく変わろうとしていた。そんな渦中の2003年に、花井美里はデビューした。

 明らかに巨乳特化枠の人材で、トレンド的には遅れてきた感は否めず、事務所も小さなところだったようで、テレビで見かけることは少なかった。それでもその非凡なプロポーションのインパクトは大きく、貴重なバイプレーヤーとしてグラビアを盛り上げてくれていた。

 そんな彼女が2005年に発表したシングル『予感』は、なんと日本音楽界の重鎮・高木完によるプロデュース。パンクからヒップホップまで幅広く手掛けてきた彼が花井美里に提供したのは、意外にもデジタルでゴシックなダークウェイヴだった。

 実は彼女自身がゴスロリやドラキュラが好きだったようで、そのイメージに合わせて特別に曲が作られたという。サビらしいサビがなく、不穏なビートに彼女の無表情な歌声が反響する楽曲は、アイドルソングとしてはかなり異質。

 せっかく特注の楽曲を大物プロデュ―サーに作ってもらったのに、この曲では大衆受けしないと事務所が判断したのだろう。この曲のために作られたミュージックビデオは、カウガール姿の彼女がロデオマシーンに乗って巨乳をバルンバルン揺らすという、ゴスロリとは対極の世界観を打ち出していた。

 一貫性のないプロモーションではなく、このときにもっと腰を据えてゴスメイク&女吸血鬼コンセプトで売り出していれば、単なる巨乳人材を超えて唯一無二のゴスアイドルとして生き残れたかもしれない。

 そう思いながら彼女の名前を検索してみたら、現在は花井美理と改名し、なんと音楽活動を現役で続けていた。

 彼女がボーカルを務める4人組ロックバンド「ねこと花かんむり」のYouTubeチャンネルでは、軽音サークルのように音楽を本当に楽しんでいるライブ映像が公開されている。

 そしてライブ映像以外では、あの頃と変わらない胸の谷間を惜しげもなく披露する占い動画や料理動画などを脈絡なく配信。ある意味で『予感』当時の一貫性のなさを一貫して継承していることを知り、なんだかホッコリとした気持ちになった。

(文・真実一郎 https://twitter.com/shinjitsuichiro)

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