
【グラビアアイドル歌謡の世界】 第30回 かとうれいこ『モンロー・ウォーク』(1991年)
日本の男たちがまだバブル景気の美酒の酔いにひたっていた1991年4月、かとうれいこの2枚目のシングル『モンロー・ウォーク』はリリースされた。
日本企業がバブルマネーでアメリカの有名なビルや企業を次々と買いあさり、日本はアメリカを超えたとさえ思えた当時。かとうれいこはアメリカのセックス・シンボルであるマリリン・モンローの意匠を重ねられ、「アメリカ女性を超えた肉体の持ち主」としてプロデュースされたというわけだ。
1991年7月に発売された彼女のアルバムは、まさにその集大成だった。ジャケット写真がマリリン・モンローの有名な写真と同じポーズで、収録曲も『お熱いのがお好き』『ノックは無用』『イヴの総て』などモンローの映画タイトルをそのまま借用するなど、露骨すぎて胸焼けするほどのモンロー全部盛り。
正直、すでに日本男児たちはマリリン・モンローの全盛期など知らない人のほうが多かったので、こうした時代錯誤の戦略はどうでもいいことだった。そんなギミックなんて必要ないほどに、かとうれいこの身体的インパクトと破壊力は圧倒的だったからだ。マリリン・モンローは、実はいま見るとさほどグラマーではないけれど、かとうれいこはいま見ても本当に凄い。
彼女が歌った『モンロー・ウォーク』は、郷ひろみの大ヒット曲『セクシー・ユー』の原曲としても知られる、南佳孝作曲の名曲のカバーで、キラキラしたダンサブルなアレンジが施され、いかにもバブルな感じの景気のいい仕上がりになっている。もともと歌手志望だっただけに歌も上手い。ヒットはしなかったけれど、あの時代の艶やかな空気を閉じ込めた貴重な音源になっている。
水着でのグラビア活動を契機にバラエティ番組に進出してお茶の間の人気者になるという、のちのグラビアアイドルのライフコースに先鞭をつけた先駆的存在でもあったかとうれいこ。彼女は間違いなくバブルという時代のセックス・シンボルだった。
(文・真実一郎 https://twitter.com/shinjitsuichiro)
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